安心しました。

この週末は土日とも休日出勤となり、ともに朝から一日野外での仕事となる。今日も天気が良さそうなので、白いポロシャツ1枚で外へ出たらさすがに朝の空気はまだひんやりとしていた。
一日野外で過ごす。昨日と比べると湿度が低く、過ごしやすい日であった。今日が休みか、通常の半ドン勤務なら根津・千駄木で行われている“不忍ブックストリート”の一箱古本屋を覗いて回るのだが、宮仕えの身にその自由は許されず、ただ晴れ渡った横浜の空を見上げるのみ。
仕事帰りに横浜駅西口の有隣堂で1冊購入。

評判を聞いていて読んでみようと思っていたのだが、地元の書店では置いていなかったので、ここで入手。奥付を見ると発売1ヶ月で既に3刷。ベストセラーとなっていることが分かる。帰りの車中で読む。ロリコン趣味を持たないので吾妻さんのマンガをこれまで熱心に読んだという記憶はない。ただ、学生時分のマンガ雑誌には必ず載っていた人なので色々な作品を意識しないうちに読んでいたと思う。その人気漫画家が、仕事を含めたモロモロが嫌になって失踪し、そのホームレス生活が描かれている。この失踪願望やホームレス願望(こんな言葉あるかは知らないが)を自分がまったく持っていないといえば嘘になるので、興味深く読んでしまう。面白がって読了して思うのは、失踪やホームレス生活が面白いのではなくて、その経験を通して作者が出会った様々なおかしな人々の姿がこちらの琴線に触れるのだということだ。後半のアル中病棟の話でも、色々なアル中患者が出てきており、アル中ということでは一緒だが、彼(彼女)らは個々それぞれはまったく違う個性的な人間たちであり、ただ一点(アル中であるということを除いて)共通するのは、何か過剰な部分を持った人達であるということだ。もちろん、我々病院の外にいる人間たちもそれぞれに過剰な部分を持っている訳だが、それを内に押さえ込み表に出ないようにするだけの余裕がある。しかし、この作品の中の人物たちは、何かのはずみでそれができなくなってしまった人ばかりだ。そういう人間図鑑となっているから面白い。結局面白いのは人間なのだという当たり前の結論をこの作品で再確認する。
家に帰るとポストに古書現世の目録「逍遥66号」が届いていた。まず、裏表紙にある「店番日記」を楽しんだ後、目録に目を通し、4冊ほど選んで注文メールを出す。
ブログを覗いてみると、退屈男さん、にとべさん、yomunelさんからコメントが寄せられている。どうやら昨日のウイルス騒ぎ(自分で勝手に騒いだだけだが)は、こちらの早とちりであることが分かり、安心する。当ブログをご覧の皆様、お騒がせして申し訳ありません。謝るつもりが、かえってyomunelさんにも気を遣わせてしまったようだ。いい歳なんだからもっと落ち着いてものごとにあたってほしいものだと我ながらに思う。
ということで、TBおよびコメントも再開いたします。どうぞよろしく。
失踪日記