遠足前夜の小学生

明日から1泊2日の京都旅行である。仕事帰りに眼科に寄って花粉症の薬をもらったり、『エルマガジン』(2004年11月号)の書店特集の京都マップをコピーしたりと準備をする。
家で今日購入した本と雑誌に目を通す。

西原マンガのファンなので新刊となると買ってしまう。毎日新聞に毎週連載されているものに書き下ろしを加えたもの。アル中の別れた夫、典型的な多動児の長男、自分に注目が集まらなければ気が済まない小悪魔の長女らとの生活を題材にしている。ある意味どうしようもない家族のひとりひとりを突き放しながらも愛おしんでいる作者の姿が素敵だ。「アジアのこどもたち」には不覚にも目頭が熱くなった。この一編だけではそうはならなかったと思うが、それまでの西原親子の姿を読んできた末に、アジアの貧困の中に暮らす子供たちの絶望的なまでに悲惨である人生を淡々と受け入れる姿を見せられるとグッとくるものがある。西原マンガはこういうのが上手いのだ。
芸術新潮』は特集の蕭白ではなく、小特集の「堀江敏幸が選ぶ瀧口修造の19の夢」が目当て。昨日の「新・読前読後」を読んでこの小特集の存在を知り購入した。瀧口修造の所有物から堀江さんがセレクトした19の「モノ」が紹介されている。堀江さんも気に入ったという筆跡で「オリイブ帖」と書いてある大学ノートの味のある佇まいにうっとりする。旅行のメモ帖として無印で買ってきた文庫本ノートの表紙に何か題を書こうと思うが、自分の筆跡では風情も何もないものにしかならず、書く気がおきない。
デイリースムース、「ナンダロウアヤシゲな日々」、「店番日記」を読み継ぐと向井さんが南陀楼綾繁さんとともに岡山の古本屋を回り、南陀楼さんの実家の本の処分に関わった後、京都へ行って林さんや山本さんと古本の話で盛り上がっているのが分かる。明日はそのスムース同人の人達が参加する「スムース友の会」に行くのだと思うと段々気持ちが盛り上がってくる。まるで、遠足の前日の小学生みたいだ。これまで行きたいと思っていた京都の古本屋をできるだけ沢山回ってくる予定。山本さんが度々ゴットハンドぶりを発揮しているブックオフ京都三条店にも参上するつもり。
毎日かあさん2 お入学編