今日も買う気満々。

本日は休日出勤。29日と30日に休暇をとるための穴埋めである。夕方まで仕事をし、どうにかメドがつく。
仕事をしながら無性にブックオフに行きたくなるが、一番近くの店でも結構な距離を歩かなければならないため、花粉症がひどい現状では避けた方がいいと判断しあきらめる。その代わり近場の古本屋を回ることに。
まずはサブカル系に強い古本屋へ。

開高本は、新書判に近いサイズのハードカバー。100円均一で拾う。柳原良平氏のイラストによるカバーがいい。内容はジョーク集なのだが、一部の話には英訳が載っており、《これは外人向けで、あなたはその英訳を棒暗記してブチカマシたらよろし。》とのこと。文中には柳原氏以外にも数名の画家によるイラストがおさめられているが、やはり柳原氏のものが一番開高節にぴったりくる。
STUDIO VOICE』は93年がブックリスト、95年がケルトの特集。ともに300円。ケルトのモノクロ写真がいい。アイルランドに行きたいものだ。もう5、6年も前の大晦日リバプールからダブリンに渡ろうとして、交通機関を押さえられず、やむなく断念したことを思い出した。
つぎに即売会などにも参加している昔ながらの古本屋へ。最近買い入れがあったらしく、渋めの本が棚に並んでいる。その中から2冊をともに500円で。

河上本は、英国紀行の他に、小林秀雄久保田万太郎中原中也井伏鱒二田中英光といった人達のポルトレが載っている。それぞれの写真が1ページ挿入されているのも面白い。池田本はたぶん文庫になっていないと思われるのと、人物索引や地名・店名索引が付いていて多くの有名人や有名店の名が挙っているので購入を決める。本を開いたらペナントを模した布製の栞が入っていた。
最後に新刊書店に寄る。

  • 『WiLL』5月号
  • 「本の街神保町古書店案内」(PIE BOOKS)

『WiLL』は、前号の中国に続いて今度は韓国をターゲットに。そして朝日新聞を引き続き叩いています。それを横目に日垣隆さんと向井透史さんの連載を読む。日垣さんは相変わらず喧嘩を売りまくっていて痛快。氏を乗せるタクシーの運転手にはなりたくないけど。「日本の古本屋」に対する苦言にはドキッとしている古本屋さんも多いのではと想像する。古本屋と言えば向井さんであるが、今回も好調に楽しませてくれる。万引きの話であるが、4つのものネタを次々に繰り出して飽きさせない。それぞれのネタに対する向井さんのツッコミを味わう。いまごろ気付いたが向井さんの笑いはツッコミの笑いなのだな。それにしても向井さんはボケに恵まれているなあと思う。
「本の街神保町古書店案内」は、ビジュアル中心の作り。文字情報が少ないのでコアなファンには物足りないかもしれない。当方は書棚の写真を見ているだけでシアワセな人間なのでページをめくっているだけでも満足。
家で林哲夫さんの「歸らざる風景」(みずのわ出版)から、洲之内徹論2編を読む。小説家になれなかった画商の美術評論を画家の眼から論じている。洲之内さんの内面の闇をここまで見据えた上で氏の文業を愛する林さんの懐の深さに驚く。ともかく、洲之内さんの文章を全て読んでみなくてはいられない気持ちにさせられた。
本の街 神保町古書店案内