晴れた土曜の午後に神保町で。

午前中で仕事を終え、午後から神保町へ向かう。
給料も入ったので、買う気満々である。
まずは腹ごしらえから。
さぼうる2でミートソース。いつもはナポリタンを食べるのだが、「散歩の達人」のミートソース特集に紹介されていたので初めて食べてみる。“喫茶店のミートソース”の味。旨いパスタの店は数々あるが、こういう庶民的なスパゲッティーの店もあっていい。また、食べてみよう。
いつものように、まずは書肆アクセスへ。

東京堂からふくろう店と流して古書モールに寄る。
今日はじっくりと棚を回り、いろいろと物色した結果1冊だけ購入。

小宮山書店ガレージセールの3冊500円(岡崎武志さんが「小三五」の略称を提唱している)でこの3冊をピックアッブ。

山口本は山藤章二、安岡本は横山泰三の両画伯の手になる挿画やカットがいい。もちろん内容も楽しみ。
田村書店店頭均一台にて『カイエ』(1979年3月)の映画特集号を200円で。蓮實重彦田中小実昌野呂邦暢トリュフォー、カイヨワ、ロブ=グリエボルヘス、パスなどが寄稿している。『カイエ』は坪内祐三さんが「私の体を通り過ぎて行った雑誌たち」でも取り上げていた雑誌。僕も大学時代に坂口安吾特集号などを購入した。
ここで、コーヒーブレイク。「喫茶ぶらじる」に入る。今日はいつもより混んでおり、禁煙席が満席。しかたなく喫煙席に。花粉症で喉が弱くなっているせいか、やたらと隣の人のタバコの煙に咳き込んでしまう。あてつけと思われたかもしれない。ブレンドを飲みながら、『彷書月刊』に目を通す。岡崎武志さん、南陀楼綾繁さん、グレゴリ青山さんの連載を読む。岡崎さんは熱海の「草木堂書店」を取り上げている。「金城館」のすぐ近くにあるらしい。なんだ、残念。先日「金城館」に職場の研修旅行で泊まったばっかりだ。知っていればなあ。
神保町のシメは日本特価書籍で。

日本八景」は露伴華厳の滝、花袋が室戸岬、白秋が木曽川、虚子が別府温泉、鏡花が十和田湖など豪華執筆陣。
ユリイカ』は待望のブログ特集号。この特集に関してはこれから多くのブログで言及される事になるのだろう。雑誌の記事とともにその反響を読むのが楽しみである。それらを色々と読んでみて自分の感想なども書いてみたいと思う。
ズシリと肩に食い込む鞄を背負って家路につく。電車のお供は林哲夫さんの「古本デッサン帳」(青弓社)。来週の29日に京都で行われる「スムース友の会」に参加するのでその予習も兼ねて。家に戻ってから読了。さまざまな本に関する文章が集められていて面白い。最初に置かれている旅行記で語られる書店での便意の話から、青山二郎の装幀に茶色が多い理由に及び、本書のために書き下ろされた「かうばしい本のかほり」に至る“林蘊蓄斎”の面目躍如たるユーモア感覚を楽しみ、梶井基次郎全集別巻、細川叢書、甲鳥書林に関する文章で知らない多くの事を学ばせてもらう。
次は「歸らざる風景」を読む予定である。
ユリイカ2005年4月号 特集=ブログ作法 あるいはweblog戦記  古本デッサン帳