君は上々堂を見たか。

今日は飲み会のハシゴをする。ひとつは転勤する上司の送別会、もうひとつは自分が昔関わった大学生たちの飲み会である。場所が直線距離で1キロも離れていないところだったので、最初に送別会に出て、次に大学生の方へ。ノリの違う2つの会を1日のうちに経験するのは初めてなので面白い。会としては気を使わない後者の方が断然楽しい。何故か大学生たちに写メールをたくさんとられた。何の必要があるのやら。
家に帰って、岡崎さんの日誌を見ると驚くことが書いてある。三鷹上々堂から長谷川さんが身を引くという内容。
《しかし、上々堂イコール長谷川さん、と考えていた客は多いし、ファンもたくさんいたから、16日から、みんな驚くだろうと思う。》
とあるが、まったくその通りである。僕はこれまで4、5回くらいしか足を運んでいなかったが、大好きな古本屋のひとつであり、もし自分が古本屋をやるとしたらこんな店をやりたいと思う雰囲気があった。それを醸し出していたのがやはり長谷川さんだったと思う。「書評のメルマガ」に連載されていた長谷川さんの日記も愛読していたし、それが上々堂のブログに取って代わっても、気が向けばチェックしていた。そう言えば最近長谷川さんの店番日記を見ないなとは思っていた。それに「密偵おまさの市中視廻り日録」でその件に関する懸念が表明されているのも知っていたが、まさかこんなことになろうとは。岡崎さんが《いろいろあったのだ》と書いているように、そこには部外者には伺い知れない様々な出来事があったのだろうと思う。たぶん、店そのものは存続していくのであろうが、とりあえず残念であるということを、ひとりのファンとして表明しておきたい。

【追記】
昨夜、この日記を書いた後に「書評のメルマガ」が届き、そこに長谷川さんの「しゃんしゃん日記」の最終回が掲載されているのを見て、自分の勘違いに気がついた。訂正する気力なく、布団に入り、今朝職場で「ナンダロウアヤシゲな日々」の南陀楼綾繁さんからのトラックバックで、自分の思い違いを指摘されているのを読み、訂正を怠ったことを反省する。「しゃんしゃん日記」の最後の記述は、長谷川さんの古本屋という存在に対する強い思いと継続への意思の表明となっている。また、どこかでお名前を目にすることがあるだろうと信じ、楽しみに待っていたい。