今日の音楽

今日は、ボビー・マクファーレン。ジャズシンガーというよりヴォーカリストと呼ぶべきだろう。

この人のやっていることはジャズなんだろうか、という根本的な疑問を抱く。ジャズピアノの重鎮となったチック・コリアが参加しているが、このアルバムに関しては全体的にあまりジャズを感じない。コリアとの共演なら「PLAY」の方が随分ジャズっぽい。その中の「ラウンド・ミッドナイト」などは好きでよく聴いた。同じノリを期待して手にしたアルバムだが予想とちょっと違っていた。しかし、それでいいのかもしれない。この人の歌(声)をマンハッタントランスファー「ボーカリーズ」収録の「チュニジアの夜」で初めて聴いたとき、その心地よい違和感に驚いたことを覚えている。そのときから、マクファーレンはどこかオカシイし、どこかハズレている感じがずっと付き纏っている。きっとこの人はジャズシンガーにもジャズヴォーカリストにもなることはなく、ジャズもやるヴォーカリストとして微妙に僕の期待をはぐらかして行くのだろうと思う。

Beyond Words