当分、冬眠。


 仕事を終えて退勤。


 TSUTAYA柳家小さんCDを返してからサブカル系古本屋を覗き、その後同じ通りにあるラーメン屋に入る。


 ここは、天然素材を使った醤油ラーメンが売りの店。このところとんこつベースの家系ラーメンが続いたのでそれを避ける。ここに入るのはこれで2回目。前回はつけ麺を食べたのだがあまり感心しなかった。今日は特製ラーメン(醤油味)を頼む。鰹節のふう〜んという香りが鼻をくすぐる。細い縮れ麺は思ったより量が少なく、あっけなく食べ終わってしまう。鰹ベースの醤油味の風味は悪くないのだが、どこかで塩の加減を間違えたような微妙な違和感が残る。天然素材を吟味したことを売りにしている張り紙を見ながら、とてもフォームの美しいピッチャーから投げられた山なりのボールを思い浮かべた。


 本屋へ。

 白い産着にくるまれた乳児の写真の表紙は、なんだかお母さん向け子育て雑誌をイメージさせいつも以上に手にとりづらい。34ページから始まる厚揚げと大根の饗宴に「喰いてー」と心中で叫ぶ。こういう写真があるからやめられないんだよなこの雑誌。


 雑誌の棚に『散歩の達人』が平積みされていたので立ち読み。高円寺や阿佐ヶ谷などの特集号。個性的な古書店が取り上げられてるページにコクテイルが載っている。店のセレクトは荻原魚雷さんとのこと。次のページにはその魚雷さんの古書店に関するエッセイがあった。



 レジ横で『本の話』2月号をもらう。


 帰りのバスで柳家小さん「御慶」を聴きながら帰る。


 家のポストを見ると書籍小包が。龜鳴屋からだ。包みを開けると注文していたこの本が。


 この本には小剣が『読売新聞』に発表したコラム「その日その日」と「一日一信」が収録されている。文庫本サイズの厚手の本は手に心地よい重みがあり、白地に赤い題箋が目に映える。


 『本の話』連載の小林信彦黒澤明という時代」は最終回。「夢」「八月の狂詩曲」「まあだだよ」を扱う。この連載に最終章と解説を加え、9月に文藝春秋から単行本が出るそうだ。



 【お知らせ】


 本日1月21日でこの「晩鮭亭日常」を始めて4年が経ちました。ご覧いただきましたみなさまありがとうございました。

 今年も本日よりしばらくお休みをいただきます。遅まきながら冬眠に入り、啓蟄までには戻ります。