昼ちかくまで寝ている。海外出張以来ずうっと洗面器に顔をつけていたような息つぎなしの状態であったのでぐっすり寝る。
風呂で古今亭志ん朝「芝浜」を聴く。先日買った『落語倶楽部』の「芝浜」の項で立川談春「赤めだか」に談志の「芝浜」は志ん朝の「芝浜」よりすごいということが書いてあると知り、比べてみたくなった。ただ、残念ながら僕が持っているCD版談志「芝浜」は談春さんが聞いたものとは違う高座ではあるのだが。
夕方3時近くになってようやく家を出る。小林信彦「〈後期高齢者〉の生活と意見」(文春文庫)を読みながら神保町へ。
いつもと違う出口から出たら日本特価書籍の近くだったので今日はここから攻める。
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2008/12/10
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河出の落語路線を支持します。
東京堂で。
- 『おすすめ文庫王国2008』(本の雑誌社)
- 『新潮』12月号
ともに地元の本屋では手に入らなかった雑誌。『新潮』は小林秀雄CD付きの先月号だ。
三省堂に取り置きをお願いしていた本を取りに行く。
- 作者: 中嶋大介
- 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
- 発売日: 2008/10/14
- メディア: 単行本
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- 作者: 浅生ハルミン
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2008/12/02
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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取り置き本は前者。「すみません、『アホアホ本エキスポ』の取り置きをお願いしていた者ですが」とレジの人に声を掛けるのがちょっと気恥ずかしかった。取り置きにする本は選ばないといけませんね。
伯剌西爾でブレンドを飲みながら『文庫王国』から毎年恒例の坪内祐三「年刊文庫番」を読む。坪内さんはこの連載をあと10年続けて本にしたいと言っている。ぜひ、そうしてほしい。それは少なくともこれから10年の本の雑誌社の存続を意味することにもなるから。
地下鉄の駅に向かおうとして、ふと忘れものに気づく。ウェッジ文庫の新刊を買い忘れていたのだ。一番近くにあった書泉グランデに入って探すが、新刊の姿はなし。それではと東京堂へ戻り、無事入手。
ウェッジ文庫の渋め文芸路線に共感しきり。スピンがついているのもうれしい。
地下鉄を乗り継いで荻窪へ。ささまを覗いてから高円寺まで戻ってコクテイルへ。
今日はここで岡崎武志さんの恒例年忘れイベントがあるのだ。退屈男さん、NEGIさん、コウノちゃん、北條さん、ノンちゃん、ぐーるどさんなどおなじみのメンバーに近代ナリコさん、魚雷さんの姿も見える。
岡崎さんの今年の10大ニュースや映画ベスト10などのお約束に続いて今年の新趣向である本の入札イベントがあった。岡崎さんの持ってきた古本に封筒がついており、それに業者市の入札のように参加者が自分の買いたい金額を書いた札を入れていくのだ。僕が入札したのは3冊。そのうち2冊を落札する。
10時頃に店を後にする。楽しいひと時であった。
帰りの電車は小林本を読み終えたので青木正美「古本屋群雄伝」(ちくま文庫)を読みだす。僕にとって浅草、千住、梅島など子供のころから馴染みと土地勘のある場所にいた市井の古本屋たちを細やかに且つ冷静に描き出しているので興味深い。確かに面白く、昭和の古本屋に関する資料としても貴重な作品であると思う。