バスなのに舟を漕ぐ。


 来週に迫った海外出張のためいない間の仕事の分まで先取りで済ませておかなければならず、いつもの倍忙しい。


 ヘロヘロになって退勤する。


 本屋へ。


 おお、沢木耕太郎新刊が「深夜特急」と同じ装丁で出ている。読みたい。『yom yom』最新号も出たのか。今回は赤に戻ったんだな。ああ、単行本まだ読んでいないのに村上春樹カポーティー「ティファニーで朝食を」が文庫になってしまった。これはちょっと早すぎるよ。


 などなどと思いながら一巡し、『週刊文春』だけ買っておとなしく店を出る。そのまま帰ろうと思っていたのにCDショップの前に人だかり。ワゴンの中のCDとDVDがすべて1050円というセールをやっている。中をのぞくと小津安二郎「早春」が見える。持っていなかったら即買ってしまうよ。眼を皿のようにして眺めた末にこの2枚をゲット。

結成50周年 クレイジーキャッツ コンプリートシングルス HONDARA盤

結成50周年 クレイジーキャッツ コンプリートシングルス HONDARA盤

結成50周年 クレイジーキャッツ コンプリートシングルス HARAHORO盤

結成50周年 クレイジーキャッツ コンプリートシングルス HARAHORO盤


 それぞれが2枚組だから計4枚で約2000円。出た時に買おうかどうか悩んだものだけにうれしい。定価で買ったら6400円だ。



 iPodを忘れてきたので帰りのバスでは何も聴けず。とりあえず舟を漕いでおく。



 帰宅して先日買った立川志の輔歓喜の歌2007」を観る。映画にもなった公民館におけるママさんコーラスのダブルブッキングによるトラブルを題材とした新作落語。文章にしたらそれを朗読するのに数時間はかかるであろう内容を鮮やかな省略で1時間弱にまとめ上げている。うまいし、見事な人情噺になっている。凡手なら餃子のエピソードだけでよしとしてしまうところをそでの長さの違う上着を出すことでラーメン屋の奥さんがとても深くなっている。それがあるから落ちが生きるのだ。


 『週刊文春』のインデックス6という欄に11月30日の“鬼子母神通り みちくさ市”の紹介が出ていた。