桜舞うつわものどもが夢の跡。


 朝7時に目覚ましをセットしてあったのだが、カーテンの隙間から射し込んでくる明るい陽射しで目が覚める。

 朝風呂に入りながら窓の外を見ると木々がしなう位に風が吹き荒れている。


 バイキングで朝食。パンの種類が尋常ではなく多い。全種類食べたくなるが3分の1が精一杯であった。


 カートを借りて施設内を色々と見て回る。
 時折ぶつかるように強烈な横風が吹いてきてカートが飛ばされそうな感じ。


 あの有名なつま恋コンサートが行われた多目的広場の横を通る。
 ここがあの伝説の場所か。夏草ははえていないがつわものどもの夢の跡に風に散った桜の花びらが舞っていた。


 昼食をとってからつま恋をあとにする。


 車で掛川駅まで送ってもらい新幹線で帰る。

 一旦家に戻り、準備を整えてから出かける。
 今夜は「だいこんの会」が西荻窪で行われるのだ。携帯本は岡崎武志「女子の古本屋」(筑摩書房)。「だいこんの会」には岡崎さんも出席するはずなので、サインをもらうつもり。車中で読み始める。以前に『ちくま』連載で読んでいるにもかかわらず、ひき込まれる。初読の時にも書いたのだが、岡崎さんの文章にハリがあり、代表作のひとつとなる本であることを再確認した。


 途中乗換駅の吉祥寺で下車。ブックオフへ。まだここには一度も足を踏み入れたことがなかったので、時間調整に寄ってみたのだ。すると、105円文庫の棚からこれを見つける。

  • 源氏鶏太「人生感あり(上)」(文春文庫)


 これは探していた佐野繁次郎装幀文庫本のひとつ。初めて手にした。同じ文春文庫の源氏鶏太「まだ若い(上・下)」も確か佐野繁次郎装幀本だったはず。こちらも見つけみたいものだ。


 西荻窪の三喜に7時過ぎに到着。すでに10人以上の方達が来ていた。会費を払い、プレゼント交換の品を出すと、今回の幹事である糸織さんから“具入り辣油”をいただく。ありがとうございます。ペヤングに使います。


 今回は「だいこんの会」最高の31人参加だそうで、大盛会である。たくさんの方々とお話をする。今回の収穫のひとつはみすず書房の“大人の本棚”シリーズの編集に携わっていらっしゃる方とお話ができたこと。このシリーズは大好きなのだ。これからもずうっと続いて行ってほしいものだ。


 それから、「女子の古本屋」に出席していた岡崎さん、うみ猫さん、澄子さんのサインをもらう。これでこの本にとりあげられている女性の古本屋店主さんのうち2名の方からサインをもらったことになる。あと11名の方からもサインをもらうべく、全国女子古本屋スタンプ(サイン)ラリーの旅に出なければなるまい。


 楽しみにしていたプレゼント交換なのだが、いつまでたっても僕の番号9番が呼ばれない。ついに最後の1枚になって興居島屋の澄子さんのプレゼントだけが残っている状況となる。ということはと期待に胸を弾ませているとやはり僕が最後で、今日完成したばかりの五反田古書会館展示即売会のポスターが当たる。うれしい。これはもう額に入れて家宝にします。


 2次会に参加するも30分ほどで早退する。帰りも「女子の古本屋」を読んだ。