洲之内本の隠れ家。


 出張明けなのでいつもよりゆっくり出勤する。


 同僚に出張のお土産を配り、雨の振る中を傘をさして立ち仕事など。


 やはり出張疲れが抜けていないので4時過ぎに退勤。


 本屋へ。

 洲之内本は『芸術新潮』1994年11月の洲之内特集号を元に編集したもの。雑誌も持っているのだが、増補版でもあるし、はやり見逃せない。

洲之内徹 絵のある一生 (とんぼの本)

洲之内徹 絵のある一生 (とんぼの本)



 『男の隠れ家』は“落語を愉しむ”という落語特集。


 強い風と雨の中を帰宅。
 まずは『男の隠れ家』を。これがなかなかいいんですよ。まず、橘蓮二さんの写真が沢山ちりばめられており、それだけでも豊かな気分になる。また、柳家小三治春風亭昇太立川談春の各師匠や京須偕充さんへのインタビューの他、落語の歴史、江戸庶民の生活事情、寄席、CD&DVDなどをたっぷりボリュームをとって紹介している。「手ぬぐいに見る噺家の粋」という手ぬぐい紹介ページも楽しい。これだけでもちょっとコンパクトな落語入門書として使える感じ。

 「柳家小三治全集」から「舟徳」をDVDで観る。この映像は今から20年ほど前、友人の家で彼がテレビから録画したビデオで観たことがある。それ以来の再会だ。
 いつもCDやiPodで落語を聴くことが多いのだが、「舟徳」の若旦那がもやっている舟を出そうとする様子や石垣にこうもり傘をさしてしまった客の止める声も聞かず意地悪く舟をこぎ出す表情に音声だけでは伝わらないものをしみじみと感じる。やはりライブに足を運ばなくてはいけないな。


 「洲之内徹 絵のある一生」をパラパラと眺める。洲之内氏の顔写真がいろいろと掲載されているが、その存在感が何とも言えずこちらに迫ってくる。
 これを機会に、読み残してある「気まぐれ美術館」シリーズの文章を1日1編ずつ読んでいこうと読みかけの「ゼザンヌの塗り残し」を探すが見当たらず。どこへいったやら。近日中に注文したボックスセットが届くため、それで読めばいいのだが、どうしてもその前に見つけて読みたいものだ。明日の休日を使って発掘してやろうと思う。