分別と彼岸。

 
 遅い朝食後、姪や甥とともに自転車でコンビニへ。
 姪や甥はよくわからないカードやポケモンのフィギアなどをいろいろカゴに入れる。まあ、これで喜んでもらえるなら、めったに来ないおじさんとしては安いものである。

 そう言えば、昨日も電話で姪たちにプレゼントは何がいいか聴いた時に彼女たちは安いものを言ったり、なんでもいいと言ったりして自分から高価なものを要求したりはしなくなった。小学生になり、あまりおじさんに迷惑かけてはいけないという分別を持つようになったのだろうか。


 家族で父親の墓参りへ。その帰り道の最寄り駅で車を下ろしてもらう。


 帰りの電車ではひたすらジェイン・オースティン「分別と多感」を読む。主人公エリナー&マリアン姉妹の兄夫婦の俗物ぶりは出てくるたびにニヤニヤしてしまう。

分別と多感 (ちくま文庫)

分別と多感 (ちくま文庫)


 地元の本屋で『ku:nel』vol.25を買う。今回は“ちびクウネル”という挟み込みの小冊子がついている。タイアップか。

ku:nel (クウネル) 2007年 05月号 [雑誌]

ku:nel (クウネル) 2007年 05月号 [雑誌]


 帰宅後、「分別と多感」を読み継ぐ。「高慢と偏見」や「エマ」では慎重な姉ではなく、活発な妹が主人公なのだが、この作品では自制的で責任感が強い姉エリナーが中心となっている。最後は姉妹それぞれがハッピーエンドを迎えるわけだが、作中に出てくる嫌なヤツや俗物たちはどうかと言えば、彼ら彼女らもそれぞれそれなりに幸せに人生をおくったことが最後に書きとめられている。作者は決して単純な勧善懲悪的発想でこの作品を書いていないし、また、誠実正直な人間だけが幸せに暮らすことができるなどという甘っちょろい考え方にも組していない。こんなビターな人間認識と冷静な人間観察眼をもった若い女性が、あの時代に普通に結婚生活をおくることはやはり難しかったのではないだろうかと思わざるを得ない。ジェイン・オースティンが独身でその生涯を過ごしたということがわかる気がするな。



 アン・サリー嬢のサイトを見て、このアルバムに参加していることを知る。

LOVE plants compilation vol.3

LOVE plants compilation vol.3


 彼女が歌っているのは「夜来香」。
ここで(http://www.plants-label.com/blog/2007/03/_love_plan.html)その歌声を聴くことができる。さっそくアマゾンで注文する。
 この他にも4月に発売される数枚のアルバムに彼女は参加しているとのこと。楽しみだ。