梅雨の雨より蝉時雨。

今日は昨日以上に大勢の人と会い、話をする。グッタリ。


帰り道、iPod三遊亭圓生「猫定」を聴きながら歩いていると、夜道の真ん中で毛づくろいをしている猫とばったり出くわしギョッとする。「猫定」は、博打打ちの定に助けられた猫が間男と謀って定を殺した女房に復讐する噺。博打から帰る定を雨の中で待ち伏せしていた間男が、竹槍で彼を殺害する場面の描写がすばらしかったので、なおさら目の前に現れた現実の猫に驚いたというわけ。


帰宅後、本を読む気力なく、ガケ書房に電話して8月11日のイベントの予約をしたり、ネットで新幹線の空席状況を調べたりして過ごす。
窓の外は明けない梅雨の雨だが、心は下鴨の蝉時雨へと飛んでいる。


今日の4000番台。

ムーヴィン・アンド・グルーヴィン

ムーヴィン・アンド・グルーヴィン


ホレス・パーランのブルーノート初リーダーアルバムが4028番。オリジナルの3曲目を除けば、すべて有名なスタンダードを並べた名曲集。この時期のブルーノートではスリーサウンズが同じような名曲集を矢継ぎ早にリリースしていたのだが、僕はこちらの方が好きだな。
スリーサウンズの前屈みで軽快に進んでいく演奏より、どこか重心が後ろに残り、停滞しながら前へ進むという感じのパーランのピアノの方が性にあう。