いつか文庫で。


朝起きて、テレビをつけるとW杯の決勝戦は既に延長の後半を終えようとしていた。そのままPK戦へ。ほとんど読みが当たっていたバルデスだったが、彼の手がボールに触ることはなかった。読みがことごとく外れたブッフォンの手とは関係なく、トレゼゲのボールはバーに当たって跳ね返った。イタリア優勝。


職場のトイレで鏡を見ると自分の目の周りが赤く腫れ上がっている。先週半ばにアレルギー用の目薬が切れたのだ。もう花粉も大丈夫かなと放っておいたのだが、やはりおさまってはいないようだ。


退勤後に眼科へ。待合室で山村修「〈狐〉が選んだ入門書」を読みながら順番を待つ。名前を呼ばれていつもの検査と問診を受け、処方箋を貰う。今月は泊まりがけの出張もあるので多めに目薬を出してくれるように頼んだのだが、多いのは炎症止めの方で、アレルギー用はいつもと同じ数。炎症止めはまだあるのに。


その後、本屋へ。

これらを購入してから大戸屋で夕食。
今日は、“冬瓜と鶏の黒酢あん定食”を頼む。定食がくるまで「〈狐〉が選んだ入門書」を読む。全部で25冊の本が取り上げられているのだが、1冊に関する長さが適度なので飽きさせない。20年以上「日刊ゲンダイ」に800字の書評を書き続けた人だけあって無駄のない筆の運びだ。武藤康史「国語辞典の名語釈」、藤井貞和「古典の読み方」、ゴンブリッチ「若い読者のための世界史」、内藤湖南「日本文化史研究」などが読みたくなる。


帰宅するとポストに「BLUE NOTE CLUB」の会誌が届いていた。毎回楽しみにしているラズウェル細木のマンガを読んで、ジャッキー・マクリーンが亡くなったことを知る。えっ、そうだったのか。“マウントフジジャズフェスティバル”での渡辺貞夫との共演(「コンファメーション」を演奏していた)やブルーノート東京で「レフト・アローン」をアンコールで演奏していた姿が目に浮かぶ。


今日の4000番台。

デイヴィス・カップ

デイヴィス・カップ

偶然、4018番のウォルター・デイヴィス・ジュニアのアルバムにはジャッキー・マクリーンが参加している。まだ若いマクリーンは旧知のバードとともに軽快に演奏している。デイヴィス作曲の7曲目のマイナーな曲調はマクリーンのアルトによく似合っている。たぶん彼もこの曲は好きだったんじゃないかなと思う。
追悼の意味を込めてもう一枚。

Hat Trick

Hat Trick

これは今から10年ほど前の日本製作版。この時彼は60半ばのベテランだ。それでも縁ある曲たちを熱を込めて演奏している。一時、フリージャズに接近してオーネット・コールマンとの共演作をつくったこともある彼だが、決してジャズシーンを変えるような存在にはならなかった。しかし、彼独特のくすんだアルトの音色と存在感はワン&オンリーであったと思う。


本やタウン」の8月の文庫近刊情報が更新されていた。

が特に気になる。
堀江さんの「いつか王子駅で」は単行本で読んでいるのだが、大好きな作品ゆえ、いつか文庫になったら持ち歩いて再読したいと思っていたのだ。うれしい。


【購入できる新刊数=2】