ipod復活。

今日は仕事が半ドンで終わる。もっと長引くかと思っていたのが、あっけなく終わってしまったので、いそいそと神保町へ向かう。
まずは腹ごしらえとキッチン南海に行くが、店の前で数人の人が待っているのを見て、さぼうる2に変更する。ビーフカレーを食べてから、書肆アクセスへ。

「ブックカフェものがたり」をやっと入手。それからこの時期恒例のお楽しみ『本の雑誌』別冊が平積みされていた。まだ、他の本屋では見かけていなかったのだが、もう出ていたのか。スムース文庫の新刊は明治の絵葉書もの。図版も多く、巻末に人名索引がついているのはさすがだ。
店頭のフリーペーパー籠から『サイドB アクセス』12月号をもらう。裏面に載っている「ジサブロウ通信」に退屈男さんが触れていた“アクセス刑事(デカ)”が。武器が《超電磁ヨーヨー》なのがいい。「コンバトラーV」ですよね。懐かしいなあ。
続いて東京堂ふくろう店で2冊。

『リテレール』は定価1500円がB本で489円。版元のメタローグが倒産したので『リテレール』が紀田順一郎棚に並んでいた。“特集 寺田博責任編集 「短篇」”という1996年の春号で、新作の小島信夫厳島詣」から過去の名作短篇の再録、荒川洋治氏の短篇論、安岡章太郎氏へのインタビュー、柴田元幸野崎歓中条省平といった各氏の連載、坪内祐三青山南氏らの書評などが並ぶ。名作短篇には、泉鏡花「絵本の春」、梶井基次郎「闇の絵巻」、井伏鱒二「へんろう宿」、安岡章太郎「蛾」、吉行淳之介「食卓の光景」、永井龍男「手袋のかたっぽ」、和田芳恵「接木の台」、藤枝静男「盆切り」他が目次を埋めている。
その後いつものコースを回ってからコミガレを覗く。

池田本は帯に《この一冊こそ、名随筆集というべきである》という永井龍男氏の推薦文あり。
阿部本はどこかで聞いたことがあるぞと思って手に取ると阿部氏が直木賞をとるまでの自伝的小説であり、確か岡崎武志さんがブログで触れていたものだ(後で確認すると、『彷書月刊』HP上の「古本日誌」で面白いという記述あり)。
上記の2冊を持って残り1冊を探している横で店員さんが補充を始める。その新入荷本を見ると「日本の喜劇人」という書名が目に飛び込んできた。すでに持ってはいるが、小林信彦氏が中原弓彦名義で書いたこの名著の晶文社版が3冊500円で手に入るなら迷うことなく買いである。
喫茶ぶらじるで休憩。『おすすめ文庫王国』から坪内祐三「年刊文庫番」を読む。渋谷・旭屋書店の閉店を嘆き、そのため実際の街がつまらなくなったことに触れ、三宅周太郎文楽の研究」・「続 文楽の研究」(岩波文庫)に読み取れる《まぼろしのマチに逃避》する楽しみを語っている。
続いて『エルマガジン』の「本棚通信」に目を通す。ブログ「エエジャナイカ」の北村知之さんが行きつけの古本屋・口笛文庫を紹介している。「古本とジャズ」の看板を掲げ、雑誌『ノーサイド』のバックナンバーが並んでると聞けばいますぐでも神戸に行きたくなってしまう。山本善行さんの「天声善語」は知恩寺青空古本まつりと思文閣の古本まつりの話。100冊以上買っているというのはすごい。
いつものように最後は日本特価書籍へ。欲しい新刊はいろいろあるが、今日は1冊で止めておく。

帰りの車内で「東京百話 地の巻」を読み継ぐ。武田泰淳堺利彦サトウハチローの文章が面白い。
帰宅して、ブログのコメント欄でipodのフリーズ解除の方法を教えてもらう。お陰でipod復活。ありがたいことです。