君の名は

昨晩から急に腹痛が始まる。疲労がたまると年に数回、軽い腸炎のような症状になることがあるが、どうやらそれらしい。仕事を午前中で早退する。ちょうど仕事が楽な日でよかった。帰りに書店に寄り(こんな日でも寄ってしまうとは)、3冊購入。

家に戻り、ウイーダーインゼリーを飲んで、布団を敷いて寝る。この症状は寝不足や疲労からくるので、とりあえず流動食を食べて寝るのが一番なのだ。1時間くらい寝たところで電話が鳴る。銀行のセールスだ。適当にあしらってまた寝る。5時半頃目が覚めた。布団の中で「古本道場」を読む。ポプラ社のサイト、ポプラビーチで連載中から読んでいたのだが、紙の媒体でないと読んだ気がしないアナクロ人間なので、本で再読したかった。やはりこのカタチの読書の方がするすると頭に入ってくる気がする。出てくる店はほとんど行ったことのある店なので、その時の記憶が喚起されて楽しい。行ったことのない銀座の奥村書店や東京駅の八重洲古書館には今度行ってみよう。ちょうど東京駅のステーションギャラリーで佐野繁次郎展をやっていることだし。
夜8時過ぎ読了。角田さんのみずみずしい表現がすばらしい。書き下ろしの「ふたたび神保町」の章で《本は、人という生き物に絶対的に近しい》と言い切る角田さんに共感する。本という紙のメディアがあるからこそ、インターネットに代表される電子メディアと安心して戯れていられるのだと僕は思う。この世に電子ブックとネット古書店しか無くなってしまったら、街に出ていく楽しみや喜びの大半は失われてしまうだろう。そうなったら、今持っている本を残りの人生でちびちびと読んでいくことになるんだろうな。しかし、喜ばしいことに街には古本屋があり、紙ものとしての本も買い切れないほど揃っている。将来を嘆くよりも、今のこのシアワセを謳歌しよう。多くの人がそうすることで、古本屋という場所も本というメディアもその生を長らえていくことになるはずだから。
「ナンダロウアヤシゲな日々」と「古書現世店番日記」からTBをいただき、昨日お二人が、五反野の四季書房に行かれたことを知り驚く。向井さんとはまたすれ違い。なんだか、「君の名は」みたいだなあ(笑)。今度もっと体調の良い時にお会いできることを楽しみにしていよう。
今日は早めに寝ます。体調もあるけど、起きて悲惨なニュースばかりみているのもつらいので。