昨日、読書ブログを書いているために読書ができないということを書いたら、多くの方からの反応があった。やはり、皆さん同じ悩みを抱えているのだなあと安心するとともに、そんな悩みを抱えながらも続けてしまうブログの魅力というのはなんだろうかとも思う。
本日は、以下の2冊。
- 坪内祐三「私の体を通り過ぎていった雑誌たち」(新潮社)
- 『本の話』3月号
坪内本は、いくつかのブログで既に書店に並んでいることを知っていたのだが、地元の書店では未入荷であったため入手できずにいたもの。本日やっと3冊ほど平積みされているのを発見し、無事購入と相成った。目次を見ているだけで面白そう。ワクワクする。坪内さんとは比較にならない程、貧しい雑誌生活を送ってきた僕とクロスするのは中学時代の『スクリーン』(僕は高校時代だった)と大学時代の『カイエ』・『海』・『ユリイカ』(これは同じ)。
坪内さんが小学生時代から沢山の雑誌と関わってきたことに驚く。僕なんか記憶の糸を懸命に辿っても『少年ジャンプ』と学研の『科学』と『学習』くらいしか思い出せない。
今から読むのが楽しみ。
『本の話』で文藝春秋の3月の新刊案内を眺めていると、次の本が目にとまる。
紹介文にはこうある。
これは「教授」の告白小説です。軽井沢で過ごした少年時代から、日比谷高校の青春時代、パリ留学と新婚生活などが、フランス文学者ならではの気品あふれる視線で綴られます。
篠沢教授はクイズダービーの解答者として昔から知っていたが、学者としても実力者であることを坪内さんや開高健氏などが称賛した「篠沢フランス文学講義」(大修館書店)の存在などから知るに及んでより興味を持つようになった。「篠沢フランス文学講義」全4巻も購入済みで、いつかまとめて読んでやろうと虎視眈々と狙っているくらいである。この本も是非読んでみたい。
ところで、地元の古本屋に「教授」の詩集なるものが売れずにここ1年ばかり棚に並んでいる。何も買う本がない時など、たまにふと買ってみようかという気になるのだが、その一歩が踏み出せずにいる。最近、この詩集は僕に買われることを待っているのではないかと思うようになった。このような気の迷いを断ち切っていかないと、部屋の床が抜け、階下の住人の生命を脅かすことになるのだと自戒する。
「sumus」のHPで山本善行さんの「古本泣き笑い日記」を読む。相変わらずのゴッドハンド振りが楽しいです。『ユリイカ』をめぐる2桁から3桁にかけての争いがすごい。今日もどこかで赤貧と極貧の戦いが続いているのだろう、きっと。