雑誌を読む

帰宅すると、ポストに注文していた戸板康二折口信夫坐談」が届いていた。
探していた本が手に入ってうれしい。ぱらぱらと眺めるとやはり面白そう。今度ゆっくり読むことにする。

今日は雑誌2冊とガイドブックを1冊。

文藝春秋』はめったに買わない雑誌なのだが、小林信彦坪内祐三小谷野敦鹿島茂と気になる人たち名前がズラリと並んでいては素通りできない。小林信彦氏の《疎開》と小谷野敦氏の《禁煙ファシズム》の話はもう何度も聞いているのだけれど、飽きることなく読める。もはや古典落語の域に達している感あり。それから、「ネット書店アマゾン潜入記」が興味深かった。アマゾンの配送センターにバイトとして潜り込んだジャーナリストがその体験を中心にまとめたもの。広い倉庫の中を1分間に3冊のノルマを課せられたバイトの人たちが駆け回っている世界。僕もよくアマゾンを利用するが、これからは〈24時間以内に発送〉の本をクリックする度に遠くの棚に向ってダッシュする人の姿をイメージしてしまいそうだ。
『WiLL』に関しては、誰かが日垣隆「どっからでもかかって来い!」と向井透史「早稲田古本劇場」しか読むものがないと言っていたが、僕もこのご両人の文章を読むために買っている。花田紀凱編集長の雑誌は自分なりに評価もし、買ってもいるのだが、ちょっと危ない気がする。大丈夫か『WiLL』。
日垣氏といえば、氏のメールマガジンに連載していた『原稿料の研究』が、3月7日にちくま新書から「売文生活」という題で出版されるとのこと。楽しみである。
「ブック・ナビ東京」は毎年出ている東京および近郊の書店や図書館に関するガイドブックの2005年度版。それほど利用するわけではないのだけれど、将来この時代の書店事情を振り返るときの資料となると思い、ここ3年ほど買い続けているもの。早稲田のコラムを先程の向井透史氏(古書現世2代目)が書いている。この人は最近注目している書き手の最右翼。このところあまりにひっぱりだこなので、これまで通りのペースで書き続けてもらいたいものだとおせっかいな事を思う。