スロースターターフグ。


 今日は職場の同僚たちと年に1回フグを食べにいく日。


 いつものごとくフグ刺しを食べた後は苦手な唐揚げやてっちりなどをスルーし、最後の雑炊に持てる力を降り注ぐ。フグに関してはスロースターターなのだ。隣の鍋の残りまでもらいまんぞく、まんぞく。


 地元に戻り本屋へ。この雑誌が並んでいた。

  • 『雲遊天下』101号

雲遊天下 101

雲遊天下 101

 前に見たことのあるこの雑誌とは判型が異なり、一回り大きくなっていた。特集は“雑誌のゆくえ”である。


 帰宅して今日届いたグレン・グールドによる映画「スローターハウス5」のサントラ盤を聴く。これは「yomunelの日記」に貼られていたこの映画のシーンを眺めていたらBGMとして流れていたグールドのバッハがとても心地よくて思わずアマゾンで注文してしまった。

Glenn Gould Jubilee Edition: Music From Slaughterhouse-Five

Glenn Gould Jubilee Edition: Music From Slaughterhouse-Five


 バッハを聴きながら『雲遊天下』を読む。冒頭は「古本屋ならではの雑誌作り。『彷書月刊』の25年」という田村治芳さんインタビュー。聞き手は岡崎武志さん。昨日『sumus』で晶文社の出所来歴を知ったのだが、今日はこのインタビューで『彷書月刊』の出所来歴を知ることができた。その他に林哲夫さんの「明日はどっちだ?『sumus』再起動」も載っており、もちろん読む。〈個人的には『sumus』はそっとしておきたいという気持ちも多分にあった。〉という言葉にドキッとしながらも、〈しかし、晶文社特集の魅力には勝てないのだ。〉にホッとする。締め切りを過ぎても同人の原稿が入らなかったり、書いてほしかったゲストに断られたり(誰?)と編集の苦労を語っている。その苦労が実って今われわれの前に『sumus』13号がある。


 『sumus』13号から田中美穂「古本屋の歌ううた」を読む。早川義夫「僕は本屋のおやじさん」(晶文社)が田中さんの心の支えであったという話。僕もこの本はとても面白く読んだ記憶がある。偶然だが『雲遊天下』に早川義夫さんが「ぼくの好きなもの」という文章を書いていた。