靄の朝食、モスの夕食。


 朝、家を出ると昨日降った雨が朝日に照らされて気持ちの良い湿気を漂わせ、乾燥した秋の風を心地よいものにしてくれている。これなら気分よく歩けそうだと久し振りに徒歩で職場まで。


 途中駅前を通っていて稲荷や太巻きがおいしい店の前を通ると、米を炊いている湯気がふわわぁんと靄のように歩道へ流れてくる。その靄のカーテンを通過する時、湯気を食べるようにすうっと息を吸い込むとなにやら甘酸っぱい匂いがして、軽い運動によって刺激された空腹感をまたあおられる。


 30分ほどで到着。さすがに10月の気候でもジャケットのしたはじんわりと汗ばんでいた。


 これといった理由はないのだが、職場でのちょっとしたことが神経にさわり、イライラとすることが多い一日だった。この気分で家に帰りたくないのと、朝の歩きの余韻がまだ体に残っていることもあり、20分ほど歩いてブックオフへ。


 ストレス解消に105円棚からいろいろ。


 矢作本のハヤカワ文庫版を見たのは初めて。ロバート・B・パーカーのスペンサー・シリーズ風のカバーがかっこよかったので買ってしまう。他にも何冊か買った。


 店を出てモスバーガーで夕食というお決まりのコース。戸板康二「思い出す顔」を読む。



 帰りのバスでは桂米朝天狗裁き」。



 帰宅してサッカーのワールドカップ予選を観る。この前のUAE戦よりも日本チームの動きがよくない。これがフレンドリーマッチとの違いか。


 サッカー終了後、高島俊男「ほめそやしたりクサしたり」を読み終える。「水滸伝」への興味が強まるが、翻訳で読んでも仕方ないと高島さんはおっしゃる。どうすりゃいいの。今から中国語習いますか。いや、無理です。