とまどわれるペリカン。

昨日は誕生日だった。

 

自分の誕生日が3月11日の前日という意味しか持たなくなって久しいが、たまにはそれらしきことをしたくなって駅ビルの文具屋でペリカンの万年筆を買う。街のちょっとした店のペリカンは鍵のかかった洒落たガラスケースに1本だけ飾られていた。

 

 ケースの中に入った万年筆が売れることは滅多にないらしく、店の複数の人が動き出し、その店で見たことのない整理券を渡された。このカードを持って少しお待ちくださいとのことだった。その店でカードを渡されたのは自分ひとりだけであり、万年筆がケースに入れられるのを待っているのも僕だけだった。44番のカードと引き換えに手提げの紙袋に入れられたペリカンを受け取って帰宅した。

 

 

 今日は職場で黙祷があった。10年前に大きな揺れを感じたのとほぼ同じ位置に立っていることを目を閉じながら思い出す。毎年150名弱の人間が机を移動するシステムの職場なのだが、10年経ってまた同じような場所に移ってきたらしい。

 

 退勤して、駅ビルの本屋へ。

 

-『本の雑誌』4月号“特集 津野海太郎の眼力”

-紳士なノート(日本ノート株式会社)

 

 

 『本の雑誌』と津野海太郎。見事なマッチング。

 

 紳士なノートは万年筆でも裏写りしにくい高級ノートという評判を聞いたのでペリカンのおともに買ってみた。

 

 

 帰宅して花粉を落とすために風呂に入る。あいみょんアン・サリー二階堂和美といった歌姫たちの「満月の夕」を聴く。

 

 「満月の夕」には二つのバージョンがあるが、個人的にはこのふたりの歌がそれぞれのバージョンで一番好きだ。

 

 


アン・サリー 満月の夕(ゆうべ)


満月の夕(ゆうべ) 二階堂和美

 

 

 帰りのバスで聴いたTBSラジオ「たまむすび」で、同じ3月10日生まれにつぶやきシロー藤井隆がいることを知った。