年が明けた。
元旦は例年通り、古今亭志ん朝「御慶」を聴きながら朝風呂に入ってスタート。
朝食をとりながらテレビで「ニューイヤー駅伝」を観る。
届いた年賀状をチェックし、出していない人の分を新たに書き、出しにいくついでに買い物。それ以外はほとんど外へ出ず家でじっとしている。
家にいて掃除をしたり、日に3度の食事を作ったりしていると手にひび・あかぎれがいとも簡単にできる。ヒビケア軟膏やキズパワーパッドでケアすると治りも早いのだが、家事は待ってくれないのでまたすぐに「痛っ!」となる。その繰り返し。一日家にいると家事労働の大変さがよくわかる。
2日から箱根駅伝が始まるので、予習としてこの本を読む。
毎年、日本テレビの箱根駅伝の解説者として顔なじみの碓井哲雄さんの箱根駅伝本。著者は、中央大学OBの箱根駅伝選手で、中大のコーチや実業団のHONDAの監督の経験もある。近年の東洋大学や青山学院大学を中心とした箱根駅伝のことは生島淳さんの本などで読んでいるので、その部分よりも戦後の1960年代の中央・日大が全盛を誇った時代の話などが興味深かった。今でもこの2校を日テレのアナウンサーが「古豪」という言葉で表現するが、なぜそう呼ばれる活躍ができたのかをちゃんと教わったのは初めてだ。1964年の東京オリンピックの候補選手で、円谷幸吉とも一緒に練習した経験もあり、長年箱根駅伝の解説者をしてきた著者だからこそ、昔から現在までの箱根を実体験として語ることができるわけだ。碓井さんの話をスポーツライターの武田薫氏がまとめたものなので読みやすい。正月にぼんやり読むのに向いている。個人的には、著者の生い立ちを語った章に出てくる、「髭の伊之助」の話や力道山道場の吉村道明とプールに忍び込んで警察に捕まる話などに思わずニンマリしてしまった。
今日(2日)は、朝から箱根駅伝。母校は今年も古典落語のように同じ轍を踏んで、同じオチで往路を終える。青山学院の思いがけない不調で、レースとしては目の離せない展開となった。明日の復路も最後まで見てしまうだろうな。
母校の箱根到着を見届けてから外出。ここ数日地元の街から出ていなかったので、読書を兼ねて馬車道のディスクユニオンまで初買いに。
-TUBBY HEYES「RETURN VISIT」(fontana)
-BENNY GREEN「45Session」(BULENOTE)
-KENNY DORHAM「JEROME KERN SHOWBOAT」(TIME)
タビー・ヘイズは英国のテナー・ビブラフォン奏者。彼がアメリカに来てニューヨークのミュージシャンと共演したアルバム。ローランド・カークとの共演が面白そう。
2枚目はベニー・グリーン目当てではなく、サイドメンとして入っているピアニストのソニー・クラーク目当て。
最後は、トランペットのケニー・ドーハムがミュージカルの「ショー・ボート」の楽曲をジャズで演奏したアルバム。テナーがジミー・ヒース。その名の通り、地味な2管にケニー・ドリュー、ジミー・ギャリソン、アート・テイラーというリズム隊。全員、モダンジャズの御用達みたいなミュージシャンばかりなのだが、この組み合わせは珍しいのではないかと思って選ぶ。
車中の読書はこれ。
-若竹七海「錆びた歯車」(文春文庫)
女探偵・葉村晶シリーズの最新刊。実は、このシリーズを一度も読んだことがない。以前から評判は聞いていたし、ミステリーのアンケートでも上位に入っていたので、読んでみる気になった。このシリーズ途中参戦方式は、昨年原尞「それまでの明日」で私立探偵・沢崎シリーズを最新刊から読み始めるということをやってみたら充分楽しめたのに味をしめ、今回もそのやり方で手を出したというわけ。その他にも文春文庫の最新刊で「『御宿かわせみ』ミステリ傑作選」も買ってある。この有名なシリーズもまだ1冊も読んでいないのだが、ちょっとこの本でつまみ食いをしてみようかと思っている。まだ、買ってはいないが、宮部みゆきの杉村三郎シリーズも文庫の最新刊「希望荘」(これも文春文庫だ)あたりから入ってみようかな。シリーズものを1冊目から全部読もうとするのはちょっと腰が引けてしまう。そのために食わず嫌いで終わるより、途中乗車でもいいから今目の前にあるものに触れてみたほうがいいだろうという感じ。
遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。