ジュウジュウとグルグル。


 本日も、休日出張屋内仕事。

 これまでの野外仕事は数カ所の定まった場所に行くだけだったのだが、新しく始めた屋内仕事は毎回行く現場が違うため(しかもそれら全てが初めて行く場所であるため)毎回バタバタしてしまう。


 昼過ぎに屋内仕事終了。地元に戻って来たのは午後2時過ぎ。まだ昼食をとっていない。そう言えば、以前から気になっている店があったことを思い出し、そこへ行ってみる。「精肉店」を名乗るレストランで、生肉ではなくレアに焼いたステーキやハンバーグを出す。鉄板の上にレアに焼かれたハンバーグと円柱状の小型の鉄板が載っており、その高熱の小型鉄板に切ったハンバーグを押し付けて自分好みの焼き加減にして食べるというシステムである。しっかり焼いた方が好みのためジュウジュウと鉄板に押し付けて濃い焼き色をつけて口に運ぶ。ライスではなくパンを選び、パンにバターを塗る時に、先ほどの鉄板にバターナイフを押し付けて熱した上でバターを塗るとすうーっと気持ちよく溶けて塗れることを発見する。これは便利だと調子に乗ってやっていたら、バターをパンにのせる前にナイフを熱してしまい、ナイフの上からバターが落ちるという残念な結果となり、最後の1枚はバターなしで食べることになった。


 もう1軒行ってみたい店があった。それは一週間ほど前に偶然前を通りかかって見つけた古本屋である。この街にあった古本屋は次々と姿を消し、もう新たにできることはないのだろうと思っていたが知らぬ間に開店していたようだ。その時は早朝であったため、店は開いていなかった。今日行ってみると営業していた。「古書ふもすけ堂」という名前で若い男性が店主のようだ。店内は奥行きがあり、本の量も多い。店の前と入口を入った所の棚に百円均一があり、そこに置かれた本を見ると悪くない店であることがわかる。ジャンルも偏らず、街の古本屋として幅広い客層に対応しようという姿勢が見える。アダルト物も置いてはあるが、棚の陰になった見えにくい所に配置するなどの細い配慮もいい。レジ横に「本・書店・古書」に関わる書籍を集めた棚があり、その充実度からもこの店が古本屋として信用できることがわかる。自分の通勤途中にこんな古本屋があった喜びに、店内を水族館にいるマグロのようにグルグルと回遊してしまう。

 開店祝い(と言っても去年の9月開店らしい)に2冊購入。

三國志群雄?: 増補改訂版 (徳間文庫カレッジ)
書肆アクセスという本屋があった―神保町すずらん通り1976‐2007
 


 「書肆アクセスという本屋があった」は2冊並んでいた。これだけでも嬉しくなってすでに持っている本ではあるがもう1冊買ってしまう。5月4日には京都で、昨日の6日には西荻窪ミニコミ『スムース』同人に関わるイベントに参加したが、書肆アクセスがなかったら『スムース』という雑誌にこれほど深く関心を示すこともなかっただろうし、同人の方々と面識を持つこともなかったかもしれないといつも思う。


 昼12:00から夜11:00まで開いているらしいので、仕事帰りに寄ることができる古本屋ができた。それだけで悪くない日曜日だった。