往時の古本屋。

 本日はフリー。


 午前中は昨日の続きで桑田佳祐のひとり紅白のディスク2を視聴。「渚のシンドバッド」から「勝手にしやがれ」とつなげる遊びから「キューティーハニー」を経て「GOLDFINGER'99」に至る流れが見事だ。その後のアンコールはアコースティクに「時の流れに身をまかせ」や「涙そうそう」でじっくり聴かせる。


 午後家を出て神保町に向かう。坪内祐三「人声天語」を読みながら。


 今日は塩山芳明さんの新刊を買うのがまず目的。サイン本があると聞いた三省堂4階に行ってみるがサインの入っているものはなかった。代わりにこれを買う。

  • 『本の手帳』第6号

 横光利一佐野繁次郎装丁本についての大貫伸樹さんの文章が入っている。


 続いて東京堂の3階へ。畠中さんに挨拶。

  • 塩山芳明「出版奈落の断末魔 エロ漫画の黄金時代」(アストラ)
  • 天牛新一郎「対話講座なにわ塾叢書 われらが古本大学」(ブレーンセンター)


 やっと塩山さんの新刊を入手。


 丸香で肉うどんにげそ天をつけて昼食。


 岩波ブックセンターで『みすず』3月号を買い、『図書』4月号をもらう。


 伯剌西爾でパンプキンタルトとフレンドのセットで休憩。『みすず』所収の田中眞澄「ふるほん行脚」は“鬼子母神通りみちくさ市篇”。書肆紅屋さんと思われる店から田中さんは本を買っている。


 〈要するに露店であった。さほど広からぬ現代東京気分のしない通りの両側の建物の軒先に、それぞれ数十冊の本を並べて客待ち風情。肩肘張らないのがただの雑本読みには心地よい。かくこそありしか往時の古本屋。〉


 そこにいた「王子の幇間」ならぬ〈往時の古本屋〉のひとりとしては読んでいてちょっとうれしい。


 『図書』から5月の新刊をチェックすると岩波現代文庫上野千鶴子本が2冊。そのうち1冊が「セクシィ・ギャルの大研究」。これが岩波から出るとはね。


 日本特価書籍で。

漱石の漢詩を読む

漱石の漢詩を読む

 岩波らしからぬ小体でしゃれた造本(書影にはないが大きめの帯がいい感じ)。本来なら岩波セミナーブックスの1冊として出るべき本だ。あのシリーズはなくなってしまったのか。


 帰りの車中でも「人声天語」を読み継ぐ。坪内さんは結構なワイドショーウオッチャーで様々なニュースの細かいところをチェックしている。特に北朝鮮から日本に来たジェンキンスさんの変化について語った回は面目躍如。


 途中のコンビニで『週刊文春』を買ってから帰宅。今号は“創刊50周年記念号”で読み応えあり。

 まず、小林信彦×中野翠×鹿島茂「もう一度見たいとっておきの50本」という映画鼎談。せんだみつお主演の「こちら葛飾区亀有公園前派出所」をあげる小林氏のケレンがらしくていい。

 続いて立川談春×柳家喬太郎「いまだかつてない落語が始まる」(司会・堀井憲一郎)という座談会や田中健五×白石勝「編集長こぼれ話」(司会・坪内祐三)を読む。

 その他、山田太一×宮藤官九郎「この世にドラマある限り」という対談や宮崎哲弥解説「『週刊文春』コラムの歴史」という記事があったり、まさに読みどころ満載。これは買いですよ。


 その後、塩山本を読んだり、「とんねるずのみなさんのおかげでした」から細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」を見たりして過ごす。