本の流れに消えたあぶく。


 不良在庫と化していたTシャツ(僕が出資している)が売れましたと担当の女性が2000円持って来てくれる。最近、職場のあるグループが気に入ってくれたらしく先日も3000円の臨時収入(厳密に言えば原価が返ってくるだけで利潤はまったくない)があった。これらは僕にとって本業とは関係のないあぶく銭なので本の流れの中に消えていってもらう事にしている。



 ということで本屋へ。


 角川文庫が毎月作家を編集長にして数冊の復刊文庫を出している。これがなかなかいい企画で毎月欲しい本を出してくれる。


 オダサク本は先月の重松清セレクト、阿佐田本は今月の恩田陸セレクトだ。恩田セレクトには小林信彦「オヨヨ島の冒険」もあった。これは「怪人オヨヨ大統領」とともに僕を小林信彦フリークにした本なのだが、旧版に入っていた小林泰彦画伯の挿絵をすべてカットしていたので見送る。もともと家を探せば3冊は持っているから買う必要はないんだけどね。


 帰宅して昨日借りて来た「自虐の詩」を観る。変に原作をいじらず学生時代の同級生熊本さんとのエピソードもそのまま描いているのがいい。幸江(中谷美紀)、イサオ阿部寛)もハマリ役。イサオのひっくり返すちゃぶ台にのっている料理にCGを使っているのがなんだかおかしい。食べ物を粗末にしないという意図もあるのだろうが、まさかCGもこんなところに使われるとは思ってもみなかっただろうな。


 夜、丸谷才一「月とメロン」読了。

 ブログ散歩をしていて「本の街だより」で内堀弘「ボン書店の幻」が10月のちくま文庫に入ることを知る。ずうっと白地社版を探していたのでうれしいのだが、あの新書判叢書の親本も持っていたいという気持ちは変わらぬまま。とりあえず、ちくま文庫でじっくり読ませてもらうことにしよう。