六甲のおいしい坂。 

 

 朝、9時10分新横浜発のぞみ13号で新神戸へ向かう。
車中は阪田寛夫「うるわしきあさも」(講談社文芸文庫)を読む。むむ、いいですよこれ。特にオールドミスで泣き虫の女先生と小学生たちの交流を描いた「陽なたきのこ」にはじわっときた。

うるわしきあさも 阪田寛夫短篇集 (講談社文芸文庫)

うるわしきあさも 阪田寛夫短篇集 (講談社文芸文庫)


 新神戸から三宮に移動し、ホテルに荷物を預けてから阪急で六甲に出る。
 駅を出て坂を下り、口笛文庫へ。いやぁ、いいですね、このお店。本と雑誌とCDを買う。

過ぎし夏の想い出

過ぎし夏の想い出

  • アーティスト: ニューヨーク・トリオ,ビル・チャーラップ,ジェイ・レオンハート,ビル・スチュアート
  • 出版社/メーカー: ヴィーナス・レコード
  • 発売日: 2002/07/24
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そのまま坂を下り宇仁菅書店まで。ここも口笛文庫とはまた違う良さがある。この二つの書店を見るためだけに坂を下る価値があるな。先程読んだ阪田寛夫「吉野通」は、梶井基次郎の弟でラジオ店を営んでいた勇さんのところにお兄さんがラジオ製作を教わりにいっていたことを知った阪田氏が、ラジオ店の跡を見に行くという話だったので、急に梶井が読みたくなってこれを買う。


 元町まで戻り、ちんき堂へ。ちんき堂ではこれを。

 店主の方の本をレジに出すのはちょっと照れくさい。サインをしてもらおうかとも考えたのだが、やはりちょっと恥ずかしくて言い出せず。定価より安く売っていただいた。


 南京町の隅にあるあまり混んでいない店を見つけて昼食。酢豚セットなのだが、どう見てもラーメンがメインで酢豚は添え物の大きさだった。

 海文堂に到着。まずはサインをもらうための「読書の腕前」を購入し、ついでに探していたこれも入手。

 海文堂の紺のブックカバーがカッコいい。

 2階のseaspaceに行くと、林哲夫さん、大島なえさんがいらっしゃっていた。岡崎さんのトークショーを聴く。最近“坂”に凝っているという話の中でそのキッカケを作った小説として梶井基次郎「冬の日」が出てきたのでビックリ。ここでも梶井に出会うとは。サインを貰ってからトンカ書店に行く。ここであの伝説の飲料ネーポンを飲む。うーん、伝説の味。

 岡崎さんを囲む打ち上げに参加。「エエジャナイカ」の北村さんがここから参加。その後地下鉄の通路に出現した不思議な飲み屋街でカラオケ。

 店を出て北村さんと三宮まで歩く。京都の鞍馬口に“古本喫茶十三月”という店があると教えてもらう。明日行ってみようと思う。

 11時半過ぎにホテルに入る。